めっちゃネタバレ含みます、自分で観たいって方はこの先見ないでね。
突然ですが映画の感想。私はテレビで映画が放送されると、とりあえず録画しといて後で観ようと思ってるんですが、結局なかなか観ない…しかし流石にハードディスクの容量が無くなってきた、時間も空いている、じゃあ観ましょうと。今回観たのは「サイダーのように言葉が湧き上がる」です。公開は2021年7月、当時CMなんかで見て、少し気になってた気がします。
簡単に内容 「コミュニケーションが苦⼿で、⼈から話しかけられないよう、いつもヘッドホンを着⽤している少年・チェリー。彼は⼝に出せない気持ちを趣味の俳句に乗せていた。 矯正中の⼤きな前⻭を隠すため、いつもマスクをしている少⼥・スマイル。人気動画主の彼⼥は、“カワイイ”を⾒つけては動画を配信していた。2人の一夏の出会いと成長の物語。」
結論
100点中45点
作画は綺麗だし、ストーリーも流れとしては楽しめたが、登場人物たちの行動が理解不能なところが多々あり、作品に入り込めなかった。特に開始10分間にモラルのない行動が多く、最初から離脱したくなった。
良かった点
・作画が綺麗 登場人物が可愛いし、色合いも爽やかでした。
・ストーリー 自分は俳句のことは良く分からないですが、「歯」と「葉」をかけて遠回りに思いを伝える所はオシャレだったし、レコードを探したり、デイケアの時計が探していたレコードだったのは良かった。
・エンディング最後の影 正直これは蛇足な気もします。しかし藤山さんのストーリーも含めるとキュンポイントになりえるのかな。
悪かった点
・普通に犯罪 序盤でビーバーの大立ち回りがあるのですが、普通にニュースになるような犯罪です。
店の等身大パネルを盗む、スケボーでショッピングモールを暴走、そのまま人に激突、普通に怪我します。その他にも街中で落書き、車にも落書き、ショッピングモールの屋上を不法占拠。
これでお咎めなしは不快にしか感じませんでした。
・展開が不自然 チェリーがショッピングモールのデイケアでアルバイトしていますが、利用者さんが1人でショッピングモール外まで徘徊しているのに、何も問題にならない。
私はデイケアもある病院で働いていましたが、利用者さんがいなくなったら大騒ぎでした。普通に警察沙汰です。
しかもチェリーはバイト中、ヘッドホンつけっぱなし、利用者さんを放置してスマホいじっている、こんな人は好きになれない。
そしてチェリーとスマイルがぶつかってスマホを取り違える所。チェリーのスマホは歳時記が入っていて、スマイルのスマホの3倍くらい厚みがありそうでした。持った瞬間気づきます。
・チェリーとスマイルの関係性 正直なぜ仲良くなるのか分からなかった。
出会いがスマホの取り違えなのは良いのですが、その後偶然スマイルがチェリーを見かけて追いかけるんですが…何故?一目惚れでもしてたのかな?意味もなく後をつけて、隠れて見てるのは不可解。この行動に何かしら理由をつけてほしかった。何か返し忘れてたとか。
そしてその後隠れて見てるのがバレて、2人で一緒に帰ることになるのですが…何故?チェリーはバイト中、スマイルは姉妹と遊びに来ていたはずなのに…姉妹には先に帰ってもらい、バイトが終わるまで待ってたの?なんでそこまでして一緒に帰ることになったの?
そしてチェリーは人前で俳句を詠んだり、電話に出るのも躊躇するような内気な性格なはずなのに、ほぼ初対面のスマイルとは普通に話せる…何故?内気な高校生男子が同世代の初対面女子と普通に話せるわけないじゃん。俳句も詠んじゃうし。
・引っ越し関連 引っ越しを仲いい人に伝えづらい、というのは話としてはよくある話だし分かるのですが、同じ職場なんだしどこかしらで伝わっちゃいそうなんだけどな…。
そして、引っ越し前日他の人から伝わるってのは、引っ張り過ぎでは?いくら引っ込み思案とは言え。そのくせ、その帰り道チェリーが泣くってのは、普通に無理。引っ越しは前から決まってたし、これまで何もしなかったのはお前だろ、としか思わなかった。
ついでに言えば、祭り当日に引っ越しだとしても、親は先に引っ越し先に向かい、チェリーは祭りに出て、その後電車で向かうとかできるんじゃないの?いくらでもやりようはあると思うんだけど…。
・告白 普通に無理だった。告白?が長すぎ。俳句で告白するのは良かったけど、あんな代わり映えしない俳句を何区も詠む必要あった?せめて3句くらいで良かったんじゃないかな。
総括
いろいろ不満を書きましたが、映画なんだし細かいことは気にすんなよと言われればその通りです。
全体としては作画綺麗だし、内気な少年と、見た目にコンプレックスのある少女が出会い、成長していく姿は、見ていてほのぼのしました。十分良作だと思います。こういうことが気にならない方には向いてる作品だと思います。
最後に、キュン場面としてチェリーとスマイルのSNSのやり取りがあったのですが、私があんまりSNSやらないもんでピンとこなかった。そこは自分に残念でした。